大分県由布市挾間町の「谷むら」と呼ばれる地域では、地元の有志が集まり「谷むらづくり協議会」として活動しています。地域の魅力を見つめ直し、昔ながらの食文化や伝統野菜を次の世代に伝えることを目指して、さまざまな取り組みを行っています。郷土料理のレシピを地元の方々に教わる「きょう、土曜日」。第2号となる今回は、夏の終わりから秋にかけての食卓に注目しました。家庭で受け継がれてきた、どこか懐かしい味わいのお料理を紹介します。
■作り方①もち米を洗って浸水させる。栗はむいておく。蒸し器のお湯を沸かす。②水で充分に濡らした蒸し布にもち米と栗を包み、30分ほど蒸す。③フライパンに油(分量外)を熱してAを炒め、みりんと砂糖、醤油で味をつける。④蒸したもち米と栗を布巾ごと木桶に移し、炒めた具の半分を混ぜる。⑤もち米と栗を布巾ごと蒸し器に戻し、さらに15分ほど蒸す。⑥もち米を味見して硬さがほどよければ木桶に移し、残りの具とむき枝豆を混ぜる。
■ポイント初めに味をつけるともち米が蒸しあがりにくくなるので、蒸してから2回に分けて味をつけるのがおすすめです醤油は1升につき1合が目安。その他の調味料や具はお好みで調整してみてください。
■材料(A)もち米:1升(10合)栗:お好みで
■材料(B)山菜の水煮(水気を切る):400g椎茸:5枚(もどしておく) いんげん:1束(100gくらい)にんじん:大1本 むき枝豆:1カップ醤油:1合みりん:ひとまわし砂糖:大さじ3
■作り方①きゅうりを厚めに切り、塩揉みして水気を絞る。(塩はきゅうりの2-3%)②青唐辛子を小さく刻む。③みょうがと青紫蘇を刻み、きゅうりと青唐辛子と混ぜ、三杯酢をかける。
■ポイントきゅうりは厚めに切り、塩をやや強めにすると絞りやすいです。その分、三杯酢の塩気は少なめにするとよいです。
青唐辛子は辛さに差があるため、量は自由。爽やかな香りがアクセントになり、箸が進みます。早めに作って冷やしておくと美味しい。
■材料きゅうり:3本塩もみの塩:(分量外)みょうが:(あれば)青紫蘇:適量青唐辛子:1本(辛さが気になるときは種をとると控えめになる)三杯酢:(酢大さじ3・砂糖大さじ2・醤油大さじ1)
■作り方①いちじくジャムを作っておく(砂糖で甘く煮てレモン果汁を少量加える)。②粉ゼラチンを水でふやかす。③水にジャムを入れて火にかけ、60℃程度まで温める。味を調節。④②を加えてよく溶かす。⑤大きめのタッパーやバットに流し入れ、冷やし固める。
■ポイント寒天で作っても◎。
■材料いちじくジャム:300g水:1リットル粉ゼラチン:20g(上記外80mlの水で溶かす)
■作り方①おくらは分量外の塩をかけて板摺りする②おくらと麺つゆをミキサーにかけ、とろとろにする
■ポイントおくらの季節にはたくさん作って常備しておくといい。おうどんにかけても、豆腐にかけても楽しめます生のまま、ミキサーにかけるだけで簡単に作れます。
■材料おくら:20本くらいストレートタイプの麺つゆ:適量
■作り方①材料をすべて入れて煮る②顆粒だしと醤油で味をととのえる③みつばをくるっと結んでお椀に入れ、そこにお吸い物を注ぐ
■材料(すべて目分量)親鶏の小間切れにんじんごぼう椎茸醤油顆粒だしみつば
佐藤静子(さとう・しずこ)さん県北の院内町から谷むらへ。和やかなお人柄で、散歩でも出会った人と話に花咲く聞き上手。小野恵美子(おの・えみこ)さんてきぱきお料理する姿は豪快そのもの。手先が器用で縫い物が得意。地域で手芸を教えている。其田明美(そのだ・あけみ)さん特技は編み物。色とりどりの作品をプレゼントしては喜ばれている。谷むら生まれ谷むら育ち